〈ケア〉を考える会(10月例会/第73回)について
■開催案内
○日時:10月8日(土)13:30~17:30
○読書会:『「渦中」の心理学へ』(浜田寿美男・伊藤哲司、新曜社)
第5章 ≪「観客」の心理学から「渦中」の心理学へ≫を読んで語り合います。
最終章になります。
○懇親会:食べながら、飲みながら、語り合います
ケア現場からの声・体験談など、最近読んだ本から、その他(自由テーマで)
○参加費:無料(食べ物、飲み物持ち込み歓迎)
○場所:京都市中京区西ノ京内畑町31 GLマンションⅢ-303 (林)
「二条」駅(JRまたは地下鉄)より北へ徒歩5~8分(二条自動車教習所の西隣)
○問合せ・申込 ⇒ 「問い合わせ」ページより
○どなたでも参加できます。
■前回(9月例会)は、浜田きよ子さんをはじめ4人の初参加者を迎えました。
『「渦中」の心理学へ』は佳境に入っています。
浜田寿美男さんは次のように述べています。
――まるで周囲の状況とは独立に「心」というものがあって、その「心」をなんとかすれば、状況もまた切り開かれていくかのように思ってしまう。だけど、問題はそんな簡単なもんじゃない
――人は「身体で」生きている。……人は(「心」の)「内面を」生きているわけではありません。……あえていえば、その「内面から」外の世界に向けて生きているのです。……身体でもって人は周囲世界とかかわって生きている
伊藤哲司さんは、「他者と出会い自分を知る心理学」を唱えます。
――自分の心だけを見つめても、それで自分の心を知ることなどできず、むしろ外に目を向けて、自分とは異なる社会的、文化的、歴史的なバックグラウンドを持った他者と出会うこと、そして言葉を交わしてみること、ぶつかってみること等々をとおしてみえるものがあるはず
同時に、「ともに生き、ともに学ぶ」ことの困難さを訴えます。
そして、「自分たちの暮らしのかたち」を大切にしようと説きます。
――人はみな、それぞれの場で、自分に与えられた条件を引き受けつつ、それぞれの暮らしを繰り広げています。私たちが心理学においてこだわらなければならないのは、まさにその「生きるかたち」ではないか(浜田)
懇親会では、テーブルに載りきらないほどの食べ物・飲み物を囲んで、話が大いに盛り上がりました。誰が初参加で、誰が常連か、わからないほどです。
■この本も、いよいよ、今回で読み終えることになります。私にとって、この本は、間違いなく今年読んだ本のベストに入るはずです。
できることなら、あともう一回、浜田寿美男さんを迎えて、特別会を開きたいと願っているのですが。 (林)