〈ケア〉を考える会(5月例会/第68回)を開催します。

 

○日時514日(土)13:30~17:30

○読書会:『「渦中」の心理学へ』(浜田寿美男・伊藤哲司、新曜社)

  第2章≪社会と制度のなかの「心理学」≫を読んで語り合います

○懇親会:食べながら、飲みながら……ケア現場からの声・体験談など、最近読んだ本から、その他(自由テーマで)

○参加費:無料(食べ物、飲み物持ち込み歓迎)

○場所:京都市中京区西ノ京内畑町31 GLマンションⅢ-303 (林)

○交通:「二条」駅(JRまたは地下鉄)より北へ徒歩5~8

     (二条自動車教習所の西隣)

問合せ・申込:林道也 ⇒ 「問い合わせ」ページより

 

 


◆浜田寿美男さんは、伊藤哲司さんとの、この往復書簡の第8便で≪「渦中」にこだわる≫として次のように述べています。

 

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 そこに生身の人間がいて、その渦中から生きている生活世界がある。そして、そこにどうしても解かねばならない問題があるからこそ、しばしばそこに足を運び、その渦中の生活をなぞり、自分たちの側の渦中と突き合わせる。

 

 どこに心理学はあるのか、と問い、あえて対比として「観客の心理学」と「渦中の心理学」を対比させました。自然科学をモデルとして登場した心理学は、長いあいだ「観客の心理学」ではなかったか。あるいは神が人間世界を見下ろして描いた「神の心理学」ではなかったか。しかし、観客や神の視点からは逃れてしまう世界があります。じっさい、私たちは、どこまで行っても、結局、この身体の位置から渦中を生きる以外にないからです。その「渦中の心理学」を描く努力を、これまでの心理学研究者たちは方法的に選んでこなかった。

 

 いずれにしても、この方向での心理学を立てることを模索していくほかない。

 

  (P.57-58)

 

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